ご予約受付・受診と診療のお引受けは、地域にGID受診の受け皿がない方・GID未受診未治療の方・GID診療過疎地域の方を優先的に調整しています。
トランスジェンダー外来初受診の方へのご対応
当院のトランスジェンダー外来への受診自体が初めてというだけでなく、そもそもトランスジェンダーの件でどこかの医療機関に受診すること自体が初めて、という方の場合のご対応です。
1.MTFの場合
MTFの場合は、保険診断がついていない段階ないし保険診断の取得を目指さない場合でも、ご本人のご希望が強ければ、速やかに内服と注射のいずれのホルモン治療にも応じます。MTFの場合の女性ホルモン投与による影響で、生殖能力への重大な影響ないし肉体への不可逆的な影響は限定的であるためです。 治療法提案(MTF)へ
2.FTMの場合
FTMの場合は、保険診断がついていない段階ないし保険診断の取得を目指さない場合には、男性ホルモン剤(エナルモン等)及び男性化作用のある蛋白同化ステロイド剤(プリモボラン等)によるホルモン治療は慎重に考えます。FTMの場合の男性ホルモン投与による生殖能力への影響は小さくないからです。
ご本人のご希望・ご意向は最大限に伺いますが、まずは「子宮・卵巣への影響が少なく、肉体の筋肉・骨格を男性的なフォルムに仕上げていくような成分・薬剤による内服・注射の治療」を中心にすることをお勧めします。その上で、大学病院での保険診断の取得のプロセスを並行して進めていきます。 治療法提案(Pre FTM)へ
または、ご本人が保険診断の取得を目指すつもりはないとされる場合や保険診断取得に先んじて男性ホルモンの投与を特に希望される場合等には、その旨の申述書をいただいた上で、一定のお話し合いを経て、男性ホルモン剤の投与を開始します。 治療法提案(FTM)へ 保険診断未了のFTMの方への男性ホルモン投与についてへ
保険診断取得に向けて
1.ご希望により、セカンドオピニオン(保険診断取得)とその後のSRS形成外科手術に対応できる大学病院にご紹介します。
2.ご希望により、染色体検査、性ホルモン値検査、心理検査を行なうことができます。
診断書発行と交付について
当院は精神科標榜医療機関専門ポータルサイト「サイキュレ」登載医療機関です。当院でのファーストオピニオン時に仮診断書、セカンドオピニオン後に診断書を発行できます。診断書の様式と発行の方式には詳細な内規があります。内規に沿わない診断と診断書の発行はできません。また、発行後でも、一定の条件を満たさなくなった場合(継続的な受診がなくなり診断の根拠の維持が困難になった場合等)等には撤回ないし取消しをします。
学校会社向け提出用の診断書及び海外でのSRS(主にタイSRS)用の診断書のサンプル
2017年8月以降に、美容外科主導によるGIDガイドライン外での外科手術を受けてから、保険診断・SRS・戸籍変更をしようとする際には様々な不都合や不便不利益があることがあります。気持ちが焦る場合でも、まずは当院にご相談ください。迅速かつ適正なGIDガイドラインにのっとった診断プロセスにより、適正に身体の治療に導入します。